主に千葉県における刑事弁護など


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窃盗の被害者は誰?

窃盗で民生委員の女を逮捕 殺害された女性の知人 Excite エキサイト : 社会ニュース

 記事は、他人のキャッシュカードを利用して、現金自動預払機(ATM)から現金5万円を引き出された行為で、窃盗罪の被疑者が逮捕されたというもの.
 色々問題がありそうな事件ですが、今回は、この窃盗事件の被害者が誰になるかについて書いてみたいと思います.
 常識的に見ると、その口座の名義人のような気がしますが、刑法上は被害者は口座の名義人ではなく、ATMの管理者です。
 例えば、銀行のATMを使用したとすれば、その銀行が被害者ということになります。
 刑法では窃盗というのは、物を占有している人の意思に反して、加害者が占有を取得するということを意味します。
 うーん、説明がまだ難しいですかね.
 例えばのケースで行くと、お金という物を管理(占有)している人が被害者ということです。ですから、”例”のケースでは、お金を管理している銀行が被害者ということになるのです.
 ということで、こういう場合、被害届は口座の名義人ではなく、銀行が提出するということになり、以後手続は、銀行さんを被害者として進められ、刑事の手続き上は、口座の名義人は単なる参考人扱いで進むということになります.
 なお、この話、あくまでも刑法上の話であり、民事上は口座の名義人が被害者となる可能性が高いと思います。
 刑事の被害者と民事の被害者がねじれる形となり、常識的に見てもなんだか刑事の扱いはしっくりいかないかもしれませんが、法律実務はこのような形で動いています.
 
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by cuts | 2005-07-07 05:54 | 刑事弁護