主に千葉県における刑事弁護など


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逆送決定か保護処分か

本日の参考記事ー
<板橋両親殺害>異例の逆送 家裁「保護の限界超える」Excite エキサイト : 社会ニュース

 板橋の両親殺害事件(殺人・激発物破裂)で家庭裁判所が逆送決定をしました。
 少年事件は、
  検察官→家庭裁判所
と送致されてきます。それを、
 家庭裁判所→検察官
と戻すので、「逆送」決定と呼ばれているわけです。
 つまり、家庭裁判所としては、これは刑事事件として裁かれるべきだから、検察官さん、地方裁判所に起訴してくださいよと言っているということです。
 逆送決定と対極をなすのが「保護処分」で、これは刑事罰を与えないで(つまり前科にならない)、教育的な効果を主眼とする処分です。
 もっとも、保護処分の中には、少年院送致もありますので、単なる教育的効果だけではないともいえるかもしれません。

 さて、裁判官は、逆送決定と保護処分とどのように判断するのでしょう?
 殺人事件で少年が16歳以上のの場合、原則として家庭裁判所は逆送決定をしなければならないことになっています(原則逆送)。
 しかし、参考記事のケースでは犯行当時15歳だったので、この条文の適用はなく、
 「家庭裁判所は、死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の事件について、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、決定をもつて、これを管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。 」
という通常の逆送決定の基準を用いて裁判所は判断をしたことになります。
 もっとも、記事中からも読み取れますが、裁判所が原則逆送の条文を相当意識していることは明白で、事件の重大さなどをも考慮して逆送決定をしているようです。
  原則逆送の条文は2001年4月から施行されているのですが、この条文は相当裁判所の意識に染み付いているようですね。参考記事のケースでは、鑑別所が少年院送致意見だったのに対し、裁判所の調査官が逆送意見だったということからもそれがわかります。

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by cuts | 2005-08-18 06:55 | 刑事弁護