主に千葉県における刑事弁護など


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虐待を暴行で起訴

本日の参考記事→二女虐待男を暴行で起訴 「波田陽区残念」と落書きExcite エキサイト : 社会ニュース

 生まれたばかりの子どもを虐待した男性が、暴行罪で起訴されたという記事。
 当初、傷害罪で逮捕されていたようですが、起訴は暴行罪でなされました。
 法定刑は
  傷害罪→15年以下の懲役または罰金50万円以下
  暴行罪→2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料
ですから、暴行罪のほうがかなり法定刑が低いです。
 子どもの傷害は、記事によれば、「意識不明」ということなので、検察としては傷害罪での起訴をしたかったところでしょうが、「暴行が日常的で、個々の暴行とけがとの因果関係の特定が必要な傷害罪に問うのは困難」なため、暴行罪で起訴したというものです。
 虐待事案の場合は、往々にして日常的に暴行が行われており、加害者もいつどの状態でどんな暴行をしたのかはっきりしていないときがあり、被害者も生まれたばかりの子どもだと何も訴えることができませんから、いつの時点で重篤な傷害を負ったのかが不明ということなんだと思います。
 一般的に、意識不明の重傷で、傷害罪で起訴されれば、被害者が死亡した場合(この場合は傷害致死)とのバランスを考えて刑が言い渡されますので、ある程度長期間の実刑判決を覚悟してくださいと弁護人なら被告人に話すところです。
 暴行罪なら長くて懲役2年ですから、かなりの差が出てきてしまいます。
 立証ができないという観点からの検察の決断でしょうが、わりきれなさは残りますね。
 この辺が、現実の法律の限界かもしれません。

 記事としては、”「波田陽区残念」と落書き”がニュースバリューがあるところなのでしょうが、法律家としては、
 はたして左足に落書きしたことが「暴行」にあたるのか?
という方が気になります。

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by cuts | 2005-09-08 08:08 | 刑事弁護