主に千葉県における刑事弁護など


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否認事件でも保釈が認められた例

本日の参考記事→前公団副総裁を保釈 高裁、検察の準抗告棄却Excite エキサイト : 社会ニュース

 8月16日の当ブログ記事「事件を否認して保釈が認められるか」では、
 1 被疑事実を否認すると一旦勾留されると、保釈がなかなか認められず、身体拘束が長くなる傾向にある
 2 しかし、政治家や会社でそれ相応の地位のある方は別扱いのようだ
ということを書きました。
 前公団副総裁は、今回の報道では明らかではありませんが、起訴された事件を否認しているとの報道がなされており、保釈についてはどうなるのだろうかと注視しておりましたが、今回保釈が認められたというのが、参考記事です。
 保釈の請求は、通常、起訴されてから弁護人が裁判所に対して請求します。
 第1回の公判が始まる前は、事件を担当する裁判官とは別の裁判官が保釈を許可するかどうか判断します。
 これは、事件の審理に予断をあたえないためです(予断排除の原則)。
 その裁判官の判断には、不服を申し立てることができ、第1回公判の前は、この不服申し立てのことを「準抗告」といいます。
 見出しにも「準抗告」という言葉がありますが、不服申し立てのことだと思っていただければ理解しやすいと思います。
 今回のケースでは、一審が東京高裁です(独禁法違反の一審は高裁になります)ので、
 弁護人の保釈請求
→東京高裁の審理を担当しない裁判官が保釈許可の決定
というのが前段にあって、それを
 検察官(東京高検)が、保釈決定を不服に思ったので、
 検察官、東京高検に対し、保釈決定の取り消しを求めて準抗告
→東京高裁の別の部が保釈決定を維持(準抗告を棄却)
というのが、今回の記事の内容です。
 保釈金は1500万円。
 やはり桁が違います。
 通常の事件だと200万円前後ですから。
 否認事件でも保釈がでるということは、今回のケースでも明らかになりましたが、保釈金の額の高さからしても、他の否認事件とは安易には同一視できないです。
 最近私の担当している刑事事件は国選事件ばかりなのすが、保釈金はおろか、弁護士費用(通常事件で着手金20万円くらいからでしょうか)すら支払えないという方々なので、参考記事のようなケースを見ていると、「地獄の沙汰も金次第」という言葉は、現代の裁判(=沙汰)でも通用する言葉だと思わずにはいられません。

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by cuts | 2005-09-10 07:14 | 刑事弁護