主に千葉県における刑事弁護など


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エアガン連続発砲事件に殺人未遂罪は適用されるか?

 エアガン連続発砲事件の和歌山の事件で使ったとする改造エアガンが、殺傷能力があったというニュース→Excite エキサイト : 社会ニュース

 一時期エアガンは殺傷能力がないと報道されていたような気がします。
 殺傷能力がないと、銃刀法の「けん銃」には該当しないので、銃刀法違反には問えないということになってしまいます。
 車を撃って車に傷を負わせたということなら、器物損壊罪(法定刑=懲役3年以下又は罰金30万円以下)にしかなりません。
 殺傷能力のある改造エアガンであれば、
   ・けん銃所持罪なら、法定刑が懲役1年以上10年以下(銃刀法31条の3第1項)
   ・適合実包と共にけん銃を所持していた場合は、さらに刑が加重され、法定刑は懲役3年以上の有期懲役(同条2項)
   ・発射罪は懲役3年以上無期懲役まで(31条)
となり、格段に刑が重くなります。
 記事によれば、殺人未遂まで検討とのことですが、殺人未遂は、法定刑が懲役5年以上
ですから、上記の銃刀法違反よりも重いですね。
 ただ、殺人未遂罪が適用されるためには結構ハードルが高いのではないかと思っています。
 まず、人に向けて打っていなければいけませんし、
 次に、人を殺そうと思って打ったという故意が必要になります。怪我をさせようとおもっただけでは、実際に本件では怪我をしていないので、成立するとしても暴行罪にしかなりません。
 さらに、改造エアガンが、車の窓ガラスを割って、中にいる人を殺傷する能力があったのかということも問題にされるでしょう。
 今回の記事での殺傷能力は、車の窓ガラスを考慮してのものではないはずですから。

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by cuts | 2005-10-09 07:04 | 刑事弁護