主に千葉県における刑事弁護など


by cuts
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

カルテの焼却と公用文書等毀棄罪

元研修医がカルテを焼却し、逮捕という記事→Excite エキサイト : 社会ニュース

 記事では、公文書毀損となっていますが、というのが刑法上は正しいと思います(刑法258条)。
 公文書というのは、公務員が作成した文書をいいますが、それに限らず、公務所が使用する目的の書類であれば、私文書であっても公用文書等毀棄罪が成立します。
 カルテを持ち出された病院が県立病院ですので、公用文書等毀棄罪が成立するのですが、これが私立病院だったら私用文書等毀棄罪にしかあたりません。
 公用文書等毀棄罪の法定刑=3ヶ月以上7年以下の懲役
 私用文書等毀棄罪の法定刑=5年以下の懲役
ですから、同じカルテでも県立病院だったか、私立病院だったかで少なくとも法定刑は差がついてしまいます。
 なんかちょっと割り切れませんが。
 公用文書等毀棄罪や私用文書等毀棄罪というのは、私は実際にケースとして扱ったことがありません。
 あまり立件されないのではないでしょうか。
 カルテを焼却しようという目的で、カルテを病院から持ち出しても窃盗罪にはなりません。
 窃盗罪が成立するためには、判例上、盗まれた物を経済的用法に従って利用、処分する意思が必要とされておりますので、焼却目的では窃盗罪は成立しないとされているからです。
 
人気blogランキング 法律・法学部門8位(記事掲載時)
-現在のランキングについては、こちらをクリックしてください.(こちらをクリックしていただくと当ブログのポイントがあがります)
[PR]
by cuts | 2005-10-13 07:50 | 刑事弁護