主に千葉県における刑事弁護など


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「証拠があることなら話す」

大阪姉妹殺害事件で、被疑者が、「証拠があることなら話す」と供述
Excite エキサイト : 社会ニュース

 自分が悪いことをして、これを認めるというのは結構勇気がいることなのは、誰もがご経験のあることと思います。
 できれば知られたくない、隠し通せるのであれば隠し通したいというのは、小さな子どもから大人まで共通の心情なのではないでしょうか。
 刑事事件において、容疑事実を否認するというのもこのような人間の心理からきているのでしょう。
 では、そのような心理から、最終的に事実を認めるというのはどういうことなのでしょう。
 ひとつには、認める相手が自分のしたことを知っているのだから、いまさら否認しても仕方がないという状況があると思います。
 例えば、子どもが悪いことをして、すでに親に知られている場合、親としてはすべて知っているという前提で聞いていくと、子どもとしては、もうこれは逃げられないと観念して話をしますが、これに似たような状況が捜査機関と被疑者とのやりとりで起こりえます。
 もっとも、刑事事件では、捜査機関はどこまでの証拠をつかんでいるのかすべてを被疑者に話す義務がないので、捜査機関にとって必要なところだけ示しながら、自白を引き出していくという手法もあります。
 全体から見ると一部の証拠しかつかんでおらず、残りは自白という証拠で埋めようと考えている場合、一部の証拠を見せて、事件の全体像がわかっているんだよというように見せるわけです。
 被疑者も、捜査機関がどこまでわかっているのか値踏みしながら、徐々に供述をするということもありますから、取調べというのは一種の駆け引きの様相を呈します。

 大阪姉妹殺害事件において、被疑者が、「証拠があることなら話す」と供述しているとのことですが、上記の文脈でとらえると、これは取調べという駆け引きでの当然の前提を話しているだけだとも考えられます。
 もっとも、これは暗黙のルールであって、これを口に出してしまうのがよいかどうかというのは別問題ですが。

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by cuts | 2005-12-22 08:05 | 刑事弁護