主に千葉県における刑事弁護など


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カテゴリ:刑事弁護( 197 )

<万引き>ケーキ1個で懲役6月 裁判官同情も実刑Excite エキサイト : 社会ニュース
 
 記事の中で、被告人が、「市役所に生活保護の申請に行っても『住所不定はだめ』と言われた。」と言うくだりがあります。
 実際、私も住居不定の方で執行猶予判決が得られそうな事案だが、再犯をしないためには、安定した住居が必要ではないかと考え、地方自治体の生活保護の係りに電話したことがあります(ホームレス支援法施行前の事案でした).
 その係りの話では、「住所が当自治体にあるか、少なくとも現在住んでいなければ生活保護申請ができません」ということでした。
 あとで、生活保護法を見てみたら、確かにその係りの話のとおりでした(同法19条)。
 それでは、生活保護申請をする前に、どこかに住まなければならないではないか、そのためにはお金が必要ではないか、でもこの人はお金がないのに・・・。
 結局、私が担当したケースでは、住居の確保ができませんでしたが、執行猶予判決がでました。
 
 最近では、ホームレス支援法ができて、各自治体で支援事業が行われているようです.その事業のなかには、住居を提供するようなサービスも見受けられます(例えば、仙台市の事業

 ただ、千葉県内のあるそのような施設を提供する民間団体に問い合わせたところ、「犯罪を犯した方、特に暴力的な犯罪を犯したことのある人はお断りしている」との例もあり、なかなか住居の確保は難しそうです.
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by cuts | 2005-06-02 06:32 | 刑事弁護
<万引き>ケーキ1個で懲役6月 裁判官同情も実刑 Excite エキサイト : 社会ニュース

 記事によると
  3月30日に 暴行罪で懲役6月執行猶予2年
  4月11日  本件窃盗罪(ケーキ1個168円相当の窃取)
という事実経過のようです.
 前の刑が執行猶予判決ですから、本件は執行猶予中の犯行です。
 このような場合、執行猶予をつけることも法律上は可能ですが、実刑となるケースの方が多いという気がします(もちろんケースにもよりますが).
 この記事のケースでは3月30日に釈放になって、2週間経過していないときに犯行に及んだわけですから、裁判官としては再度執行猶予を付けるのはためらわれたということでしょうか。
 
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by cuts | 2005-06-01 21:49 | 刑事弁護

技術は磨かないと

 5月28日の記事「スケジュール」で書いたように、5月27日午後は刑事事件の証人尋問でした。
 証人は、検察側証人。主尋問(先攻)は検察官、反対尋問(後攻)が弁護側。
 検察官は、検事になって一年目の方でした.
 司法修習が1年6ヶ月なので、検事になったのは昨年の10月.その後、検事は東京地検に配属となり、東京地検の実務と研修施設での座学を繰り返しながら、半年後には各地の検察庁に配属となるようです.
 とすると、実務の経験は半年ちょっとというところなのですが、尋問、なかなか堂にいったものです。弁護人が異議を出しても、ペースは崩れませんでした。自分が1年目でこんなに堂々とした尋問はできなかったなあと思います.
 ただ、不思議なことに経験年数を経た人が、これ以下の尋問をすることもありますから、この世界わかりません。常に技術を磨かなければ、現状すら維持できないのは、どこの業界でも同じですね。
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by cuts | 2005-05-29 07:38 | 刑事弁護

国選弁護の報酬

 千葉は弁護士数に比べて刑事事件が多いです(千葉の犯罪情報は、千葉県警参照)
 必然的に若いころから、刑事弁護で鍛えられます。
 刑事弁護には、誰が弁護人をつけるかで、私選弁護と国選弁護に大きく分かれ、私選弁護は、依頼者が弁護士に直接お金を支払いますが、国選弁護は、国から弁護士にお金が支払われます。
 弁護士の報酬というのは、皆さん気になるところだと思いますが、国選弁護でどれだけの報酬が支払われるかについては、最高裁の基準があります。

平成17年度のは、

簡易裁判所(3開廷)  61,000円
家庭裁判所(3開廷) 82,900円
地方裁判所(3開廷) 85,200円
高等裁判所(3開廷) 91,900円
最高裁判所(2開廷) 99,200円

という基準です。
 ここで「3開廷」とあるのは、公判を3回まで行った場合という意味で、1開廷でも2開廷でもこの基準が適用されることになっているようです。
 千葉には高等裁判所と最高裁はありませんから、適用されるのは、簡裁、家裁、地裁のものですが、地裁で8万5200円というのは、弁護士会としては、「かなり低い」という受け止めかたなのですが、皆さんはどう思われるでしょうか。
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by cuts | 2005-05-27 06:50 | 刑事弁護
 昨日、朝日新聞にある合板業界の会社社長のインタビュー記事が載っていました.
 その社長は、当初弁護士を目指して、司法試験を受験したのですが、結局失敗して、同社に入社したということでした。
 弁護士を目指した理由を「国選弁護人になって、社会的に弱い人を側面から支援する形で社会的に貢献ができればと思っていました」と話していました.
 弁護士になってこの方10年経ち、国選弁護の件数はおそらく500件以上やりました.
 「社会的に弱い人を側面から支援」したかどうかといわれれば、はなはなだ心もとない限りです.
 起訴された事実を被告人が認めている場合、国選弁護人として被告人に面会する回数は、私の場合、基本的に2~3回程度(重大事件でない場合)。1回について面会時間は30~60分程度ですし、弁護人にできることは限られています.
 以前、弁護をして実刑になった被告人が、再度犯罪を行い、また自分が国選弁護人に着くこともあります.
 そんなときはちょっと複雑な気持ちです.
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by cuts | 2005-05-22 08:09 | 刑事弁護

当番弁護士の費用

 当番弁護士は、被疑者が逮捕・勾留されている場所まで接見に行きます。
 当番弁護士の接見手当は、千葉県弁護士会では原則1万円です。
 事務所から60㎞以上離れた場所まで接見に行く場合は1万5000円になります。
 弁護士会から弁護士に支給されるのは、この手当のみで交通費を別途支給してくれるということはありません。
 よく行く警察署に成田空港警察署があります。
 ここでは、日本人、外国人を問わず、薬物を持込もうとする方が逮捕されることが多いです。
 成田空港警察までは、千葉からは電車は1時間に1本なので、ほとんどの弁護士は車で行きますが、
 千葉ー空港までの交通費は2500円(往復)
ですが、片道35㎞程度なので、接見手当は1万円のみの支給になります。
 ですので、手元に残るのは7500円。
 接見に行って事務所に帰ってくるまでは、どんなに早くても3時間はかかりますから、1時間あたりでは2500円ですね。
 元手がかからなければ、時給2500円でも構わないのですが、事務所を経営していると1時間2500円よりもはるかに高額な経費を支払っていかなければなりません。
 このように当番弁護士は、経営的に見るとペイしないこともあるのですが、各弁護士の熱意により支えられています。
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by cuts | 2005-05-20 15:57 | 刑事弁護

当番弁護について

 各地の弁護士会では、当番弁護士制度というものを行っています。
 被疑者又はその家族などからの要請があれば、弁護士が1回限り無料で接見に赴くという制度です。
 これは、現在、被疑者段階(起訴される前の段階)では国選弁護制度がないため、被疑者段階での弁護活動を充実させようと、弁護士会が始めたものです。
各地の受付件数(2004年)は、以下のとおりです。

受付件数の上位会(2000件以上)
①東京三会 1万0359件    ⑤福岡   3557件 
②横浜     5503件     ⑥千葉   2863件
③名古屋    4624件     ⑦埼玉   2153件
④大阪     4180件

 千葉県弁護士会の会員は300名強ですから、この7会の中では一最も弁護士ひとりあたりの負担が多いということになります。
 2006年からは重大事件に限り、被疑者段階で国選弁護制度ができることになっています。
 今後の当番弁護の行方が気になります。
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by cuts | 2005-05-19 13:15 | 刑事弁護