主に千葉県における刑事弁護など


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カテゴリ:刑事弁護( 197 )

 ライブドアへの東京地検特捜部の家宅捜索から、一夜明けて、新聞を見てみました。 
 我が家では、朝日新聞と日経新聞を取っていますが、日経新聞は捜索の容疑事実となった「ライブドアマーケティング」のみならず、ライブドア本体の疑惑についても報道していました。
 報道されていたのは、消費者金融のロイヤル信販(現ライブドアクレジット)及び結婚仲介サイト運営のキューズ・ネットについてで、「本体も株式交換偽装?株式売却益数十億円か」という見出しで一面に報道されていました。
 また、それを裏付けるものとして、匿名でしたが、ライブドア傘下にはいったIT関連企業の元幹部のインタビュー記事もありました。
 このインタビューは、昨年10月から今年1月上旬まで数回にわたって行ったとのことであり、日経がライブドア疑惑を遅くとも昨年10月から追っていたことを明らかにしています。

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by cuts | 2006-01-17 06:27 | 刑事弁護
東京地検特捜部、ライブドアに家宅捜索
Excite エキサイト : 社会ニュース

 東京地検特捜部がライブドアに風説流布の罪の容疑で家宅捜索をしたという記事。
 家宅捜索をしてから報道されてましたから、捜査機関から事前に全く情報が漏れなかったということであり、見事な情報コントロールです。
 第一報は、午後5時を過ぎてからでしょうから、その日の相場を混乱させないようにとの配慮も感じられます。
 堀江社長の自宅まで含めて家宅捜索した結果をもとに、犯行を行った者を特定していく作業に今後は移るものと思われます。
 ところで、風説流布の罪は、証券取引法197条1項7号、158条に規定されている罪で、例えば、ある薬品会社の株価を騰貴させるために、その会社が新薬を開発したとの風説(根拠のないうわさ)を流布するとか、ある会社の株価を下落させるため、その会社が倒産しそうだとの風説を流布することがこれに当たるとされています(岩波新書 芝原「経済刑法」p106)。
 「風説」というのもあまりなじみのない漢語ですが、”根拠のないうわさ”という程度の意味にとらえておいてください。
 風説は虚偽であることまでは必要とされておらず、真実かどうかわからないけれども、合理的な根拠を有しないうわさを流すだけでも処罰されるものと考えられています(前掲書)。
 記事にもありますが、法定刑は、
  懲役5年以下又は罰金500万円以下で、
 場合によっては、懲役+罰金ということもありうる
となっています。
 企業のコンプライアンス(法令遵守)が叫ばれている今日の状況下で、ライブドアが家宅捜索を受けたというだけでも大打撃でしょう。

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by cuts | 2006-01-16 21:45 | 刑事弁護
1月17日に連続幼女殺人事件の最高裁判決
Excite エキサイト : 社会ニュース

 事件から17年。
 確かに、あまりにも長い・・・
 事件が1988-89年
 一審判決が1997年
 二審判決が2001年
で、最高裁判決が2006年
 一審が8年かかっているのは、3回も鑑定をやっているからでしょう。
 二審が4年というのは、まだわかるとして、最高裁でなぜ5年もかかるのか。
 本人は事実を認めているし、争点は責任能力というシンプルなもののように見えるのですが、なぜこれだけ時間がかかっているのかは、私にもよくわらりません。
 4人を殺害しているので、
  完全責任能力なら 死刑
はほぼ間違いないところであり、実際一審、二審はそういう見方です。
 責任能力に問題があると見られれば刑の減軽又は無罪となります。
 心神喪失なら無罪
 心神耗弱なら無期懲役
です。
 心神喪失というのは、
 きちんと物事を認識してそれがこの世で間違ったこととされているのかどうかがはっきりと分かる能力
 又は
 その認識に従って行動する能力
が全くない場合、
 心神耗弱は、それが減少している場合
をいいます。

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by cuts | 2006-01-16 06:30 | 刑事弁護

女子高生でも「少年」

 一緒にホテルに行った陸上自衛隊員を「強姦未遂」と脅した女子高生らを恐喝で逮捕
Excite エキサイト : 社会ニュース

 女子高生2人のうちの1人と以前ホテルでわいせつな行為をした自衛隊員を呼び出して「強姦未遂だ、職場にばらされたくなければ200万円出せ」と要求し、40万円を脅し取ったという記事。
 毎日新聞のほうの記事では「恐喝未遂」となっていましたが、40万円を脅し取っている以上、恐喝罪としては既遂でしょう。
 女子高生とはいえ、当時その女子高生は18歳だったというので、記事にもありますが、18歳未満の少年の保護を目的とする長崎県少年保護育成条例や児童福祉法には抵触しません。
 この辺の法律は、すべて18歳が区切りなんですよね。
 日本では成人は20歳で、選挙権やお酒が飲めるのも20歳からですが、18歳で区切るという法律もあり、18歳区切りと20歳区切りが混在しています。
 選挙権は18歳から与えるべきだという主張をしている政党もあり、18歳区切りがますます優勢になってくるのかもしれません。
 もっとも、刑事事件か少年事件化の区切りは、依然として20歳区切りですので、18歳の女子高生は実名報道されませんが、一緒に逮捕された26歳の方は実名が報道されてしまっています。
 これは、少年法が20歳未満の者の犯罪の記事で名前などを掲載してはならないとしているからです(少年法61条)。
 ところで、日本語では、
  男子→少年
  女子→少女
と使い分けますが、法律上は、
 男子も女子も→「少年」
なのです。
 だから女子高生も「少年」なのです。
 最初、これを知った時はすごく違和感がありました。
 でも、今は平気で使ってしまっているので、事情をしっているインナーの方(弁護士同士とか、裁判所とか)には別に問題ないのですが、一般の方に対する説明で女子なのに「少年は・・・」というと怪訝な顔をされます。
 なかなか、この辺の言い換えというのが難しいものです。

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by cuts | 2006-01-13 06:33 | 刑事弁護

刑事事件における示談

東京高裁、強姦罪などに問われた被告人の一審判決を破棄、懲役12年に変更
Excite エキサイト : 社会ニュース

 東京高裁、強姦罪などに問われた被告人(元ヒステリックブルーのギタリスト)の一審判決(懲役14年)を破棄、懲役12年に変更したという記事です。
 刑を変更した理由は、「一部被害者と示談が成立したり、損害賠償をしている」というもの。
 このように示談が成立したというのは、刑を決める上で非常に重要な要素となります。
 そこで、今回は、示談と刑事事件について考えてみたいと思います(以下、上記記事とは直接関係がありません)。

 示談というのは、加害者側と被害者側で双方で被害弁償の支払いを合意することです。
 「示談」に関しては、「示談をするのに方法があるのですか?」というようなご質問があるのですが、示談はあくまで当事者の合意ですので、お互いが納得すればそれでよいのです。
 理屈的には、口頭でもよいわけですが、重要なことですから、「示談書」「合意書」のような文書としておくのが望ましいですし、そうすべきだと思います。
 刑事事件の際の示談書の内容というのは、必ず盛り込むべき内容というものがありますので、できれば弁護士などの専門家に見てもらうか、作ってもらった方がよいといえます。
 「示談をした方がよいですか?」という質問もよくあります。
 これについてはケースバイケースなので、じっくりお話をお伺いしないと本来は答えられないのですが、一般論としては次のようにいえます。
 被告人の側からすると、示談すれば刑が軽い方向に行くので、示談しようという動機が働きますが、そのような動機からだけであるとすれば、刑事事件が終わってしまえば、示談などしないという場合もあります。
 実質的にお金を出すのが、被告人ではなく、被告人の親族等の場合は、被告人が実刑になってしまい、それが確定してしまえば、お金を出さなくなってしまうのが通常です。
 被害者側になった場合は、そのあたりを考える必要があります。
 つまり、示談をすれば刑事事件の刑が軽くなりますので、刑を軽くしたくないとすれば、示談には応じない方向でいくしかないですが、刑事事件の間に示談をしないと被害回復ができない(示談金を受け取れない)リスクがあるということです。
 このように両方の利害得失を検討し、最終的には自分で判断するほかないというアドバイスをいつもさせていただいたております。

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by cuts | 2006-01-12 06:43 | 刑事弁護
仙台の乳児連れ去り事件、乳児は無事解放
Excite エキサイト : 社会ニュース

 当初の報道では、警察は、乳児の連れ去りについては、
  未成年者略取罪
という容疑で捜査を始めていたということでしたが、6000万円余りの身代金の請求があったということで、
 身代金目的略取罪(法定刑は、懲役3年以上で無期懲役まで)
での捜査が行われるということになりましょう。
 ところで、身代金目的略取罪の身代金をとろうとする対象は、
 「近親者その他安否を憂慮する者」
ということになっており、病院がこれに入るかが一応問題にはなりそうです。
 過去の裁判例では、相互銀行の社長を誘拐して、会社幹部に身代金を要求した事案で、会社幹部が「安否を憂慮する者」にあたるとしたものもあります(昭和62年の最高裁判例)が、他方、誘拐されたものが従業員で会社の社長に身代金を要求した事案ではこれを否定したものもあり(昭和51年の大阪地裁判決)、病院の院長がこれにあたるかどうか法律上の論点としては微妙なところもありそうです。
 
 ところで、今回の事件では、乳児が無事解放されていますが、身代金目的略取罪で、被害者を「安全な場所」に解放したときは、その刑は減軽されることになっています(刑法228条の2)。
 引用した記事からはどこに乳児を解放したのかがわからないのですが、この規定の適用があるのかこの点も今後問題となってくることでしょう。

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by cuts | 2006-01-08 19:12 | 刑事弁護

放火の動機

下関駅放火事件、被疑者、過去にも放火で逮捕歴
Excite エキサイト : 社会ニュース

 下関駅がて焼失、列車の運行などに多大な影響が出ています。
 放火だということで、被疑者が逮捕されていますが、放火事件というのは、証拠も含めてすべて燃えてしまったりする場合があり、立証は被疑者本人の供述にかなりの部分頼らざるを得ない部分が多いといわれています。
 しかも、放火というのは、殺人に比べて動機が不鮮明というか、なんでその動機で放火をするのかが周囲からみてよくわからないというケースが結構ありまして、責任能力が問題となることもありますし、責任能力が問題とならないまでも、結局のところ、本当の動機はなんなのかその人以外はよくわからないということもあります。
 記事には、被疑者本人が語った動機というもの載りますが、それは、「刑務所に戻った方が良いと思って火を付けた」とか「むしゃくしゃしていた」とかそういうものです。
 ただ、こういう言葉は、被疑者本人が、とりあえず考えついた表現であり、火をつける心理というのはもっと奥深いものがあると私は思います。
 「刑務所に戻りたくて」という人は、弁護人をしているとときどき出っくわしますが、多くは窃盗犯、それも大した金額ではない物を盗んで、現行犯で逮捕されるというようなケースですし、「むしゃくしゃした」人の大半は火をつけるという行動をとりません。
 犯人の放火行為の本当の意味をしるには、短い動機のコメントはほとんど意味をなさない、というかそれでは意味がわからないのではないかと思います。

 なお、放火の法定刑ですが、これはかなり重く、
 現住建造物(現に人が居住し又は現に人がいる場合)→懲役5年以上、無期又は死刑
で殺人事件と同じ法定刑です。

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by cuts | 2006-01-08 07:38 | 刑事弁護
中学校教諭が女性に抱きつき、暴行罪で現行犯逮捕
Excite エキサイト : 社会ニュース

 「暴行」というのは、日常用語でもありますが、これがどういう意味かと問われるとなかなか答えにくいものです。
 Yahooの辞書では”乱暴な行為”、”暴力を用いて人身に危害を加えること”となっていました。
 刑法で「暴行」という場合、”有形力の行使”というように定義されています。
 ”有形力の行使”というだけでは、何がなにやらさっぱりわからないですが、法律の諸学者の頃は、これを「暴行」=”有形力の行使”と念仏のように覚えるわけです。
 ところで、女性に抱きつくという有形力の行使をすると、考えられる犯罪としては、
1 暴行罪
2 強制わいせつ罪(未遂)
3 強姦罪(未遂)
が考えられます。
 これらの犯罪を分けるのは、被疑者がどのような犯罪の故意をもっていたのかです。
 わいせつな行為をしようとする故意があれば、強制わいせつですし、
 強姦をしようとする故意があれば、強姦罪ですし、
 それ以外であれば、暴行罪
となります。
 (厳密に言うと、それぞれの暴行の程度も違うのですが、難しくなるので、これ以上はやめます)
 暴行罪で逮捕されていても、そのまま暴行罪で警察・検察が処理してくれるかどうかは別個の問題で、捜査を進めていくうちに、暴行罪ではなく、強制わいせつや強姦罪に該当するという疑いが濃厚になれば、容疑を切り替えたり、起訴の段階でそれらの犯罪として起訴したりということは珍しくありません。

 ところで、記事では、この逮捕された中学校教諭が職業を当初偽ったということですが、私立中学校の教諭であれば、地方公務員であり、 
 正式裁判で起訴されれば停職
 正式裁判で有罪判決(禁錮以上の刑)が確定すれば、執行猶予でも免職
になります。
 罰金で終われば、免職以下の処分で済みますので、罰金で終わるか、正式裁判かは
自分の職業を続けられるかどうかの大きな分かれ目となります。
 もっとも、こう大きく実名を報道されてしまっては、教師という職業柄、どのような結果になるにせよ、続けること自体が難しいという気もしますが・・・

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by cuts | 2005-12-30 08:28 | 刑事弁護
また仙台でアーケード街を車が暴走
Excite エキサイト : 社会ニュース

 今年4月には、現場近くの別のアーケードで、車が暴走という事件がおきている仙台。
 また、同様の事件がおきてしまいました。
 被疑者は、
  業務上過失致傷+道路交通法違反(ひきにげ)
で現行犯逮捕されたということですが、マスコミに「犯行予告」をしていたということであれば、この事件、故意の犯罪の側面が大きいのかもしれません。

 車を使った犯罪で人を怪我させた場合、被疑者の内心(被疑者がどのように考えていたかということ)によって、どのような犯罪が成立するのかが変わってきます。
 *通常の交通事故=人に怪我をさせようと思って車を走らせているのでない場合
→業務上過失致傷
 *危険運転の認識があった場合→危険運転致傷
 *人を怪我させてもよいと思って車を走らせた場合→傷害罪
 *人が死んでもよいと思っていた場合→殺人未遂罪
 このように、被疑者の内心で犯罪が変わってくるわけですが、内心というのは被疑者の自白だけで認定するわけではありません。
 被疑者の犯行前後の行為や犯行の態様といった客観的なものも重視してみていきます。

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by cuts | 2005-12-26 07:37 | 刑事弁護
重大事件は続いているが、犯罪件数は減っている
Excite エキサイト : 社会ニュース

 今年1月~11月の犯罪情勢、警察庁発表では、刑法犯の事件数は減少ということです。警察は、殺人、強盗、放火、強姦を「凶悪犯」と位置付けていますが、この凶悪犯も件数自体は減っています.
 しかし、事件報道などを見ると、子どもを狙った事件や複数の人間が殺される事件などその凶悪さが社会の人々に衝撃を与えるケースが増えているような気がします.
 この間、裁判官と千葉での刑事事件の件数などについて聞きましたら、「事件自体は減っていますね.ただ、共犯で複雑な事件は目立つ」ということでしたので、犯罪統計と実感とは一致しているのだなあと思いました.
 犯罪件数が減っているのは、やはり景気が回復しているからなのでしょうかね。
 犯罪件数が減るのは良いことだと思います.
 ただ、一方で、刑務所への過剰収容は続いているようで、昨日の日経新聞でも「刑務所の定員を17%超えて過剰収容が行われている」と報じられていました。
 女性刑務所は日本で二箇所しかありませんが、これも満杯で、裁判が確定したら本来は刑務所に行くはずですが、拘置所で3ヶ月tも4ヶ月もいるという状態が女性の場合続いているそうです.
 このような状態では、少なくとも刑務所で矯正するという目的自体が果たされないことは明白ですが、刑務所というのは地域住民にとっては迷惑施設でそう簡単には建てられず、過剰収容を解決する手段はそう簡単には立たないでしょう.
 このひずみが将来でなければよいのですが・・・

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by cuts | 2005-12-23 08:22 | 刑事弁護