主に千葉県における刑事弁護など


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<   2005年 07月 ( 42 )   > この月の画像一覧

ホワイトカラーの犯罪

買い戻し条件に販売 カネボウ粉飾事件 Excite エキサイト : 社会ニュース

 以前、ギリシャで司法試験に合格した女性と話をしたことがあるのですが、その合格者、私が結構刑事弁護を多くやっているのを聞いて、「日本の刑事弁護人はもうかるのか?」との質問.私は、「あまり儲かりません.」と答えたところ、その女性、「ギリシャでは刑事弁護人が非常に儲かるのだと話をしていました.なぜかといえば、ホワイトカラーの犯罪が多い、つまり、被告人に金持ちの人が多いからだそうです.
 その原因が、ギリシャでホワイトカラー犯罪が発生する率が多いからなのか、日本と同じ程度でホワイトカラー犯罪が発生するが、捜査機関に検挙される件数が多いからなのかわかりませんが、いずれにせよ日本ではホワイトカラー犯罪が検挙される件数はそう多くはなかったと言って良いのではないでしょうか. 
 カネボウの粉飾事件が検挙されるようになったきっかけては、
   カネボウの経営が破綻
   産業再生機構の管理下におかれる
   過去の不正を調査する委員会が設置され、徹底的な調査がなされる
ということにあります。
 つまり、会社の内部情報が外に出ることができたからです。
 これまで、会社が一生の住処として機能していた状況が、今日変わりつつありますが、会社の不正情報がどれだけ外にあばかれ、捜査機関の手にかかるようになるのか、これからの動向に注目したいと思います.

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by cuts | 2005-07-31 07:39 | 刑事弁護
TOB期間の株式分割容認 夢真の仮処分申請却下Excite エキサイト : 社会ニュース

 記事は、夢真が日本技術開発の株式分割の差し止めの仮処分を求めていた事件で、東京地裁が申請を却下したというもの。
 今話題のM&A関係ですが、会社法務の知識のない私にはこの決定をこのブログで語るだけのものはもっていません。
 記事には、一言も出ていませんが、この事件を担当したであろう弁護士のことについて考えてみたいと思います。
 このような上場企業の会社の事件を担当するには、それなりの大規模の弁護士事務所が担当しているものと思われます。最近は、弁護士事務所でも大規模化が進んでおり、弁護士100名を超える事務所も出てきました。 
 日経新聞でもこのような弁護士事務所の大型化について、特集記事を書いたりしていますし、ビジネスの世界でも弁護士が存在感をましてきたというところでしょうか。
 日経の記事によれば、そのような大規模事務所の経営に参画する弁護士(パートナー弁護士)は、10年のキャリアでその弁護士ひとりだけで年商1億は超すとのことです(逆に言うと、1億円を超さなければパートナーになれないのかもしれませんが)。
 このような弁護士がいる一方、日本の大部分の弁護士は、町医者的といいますか、地域に密着し、地域の事件を地道にこなしています。
 会社法務を担当する弁護士は、国選の刑事事件はまずやっていないのではないでしょうか。やっても年に数件ではないかと思います。
 一方、町医者的弁護士は、地域にもよりますが、千葉ですと年間10件程度の国選事件はやらないと、事件自体の処理ができなくなるところであり、多かれ少なかれ、弁護士全体でやらないといけないという雰囲気があります。

 司法修習生(司法試験を通って、研修中の人)は会社担当事務所にあこがれる人が多く、また、会社法務担当事務所は、若くて優秀な人材を採用しようと、早くから就職活動に乗り出します(当ブログ「弁護士会の求人状況」)。
 会社法務担当事務所の知名度や給料を考えれば、経済法則からして当たり前の出来事ですが、それでいいのかどうか。町医者的弁護士に優秀な人材が来てもらったほうが、市民のためにはなると思うのですが。

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by cuts | 2005-07-30 11:38 | 民事裁判
医療観察の審判申し立て 祖父母殺害男を不起訴 Excite エキサイト : 社会ニュース

 東京でも初の医療観察法申立という記事.
 医療観察法というのは、この記事のように、殺人事件などの重大事件を犯し、責任能力がない(又は著しく減退)ということで、不起訴となった場合は、検察官が地裁に医療観察法の申立をするという法律です.ことしの7月15日から施行されることになり、福島が第1号でしたが(当ブログ「医療観察法、検察の運用」その後も各地で申立があいついでいるようです。
 申立を受けた地裁は、「鑑定入院命令」を出して、責任能力のないとされた人(この人を「対象者」といいますが)を鑑定のために入院させます.
 この期間は原則2ヶ月.
 この期間内で精神科医師が鑑定し、その結果などをもとに地裁で対象者を入院させるか通院させるかなどの処分を決めます.
 法律を施行しなければならないぎりぎりの日に決めたりとばたばたしており、医療を受けさせる入院施設の不足も伝えられており、まだまだ問題の多い法律ですが、申立は続きそうです。

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by cuts | 2005-07-29 06:44 | 刑事弁護
<殺人罪被告>廷内で暴行、傷害容疑で捜査 名古屋地裁  Excite エキサイト : 社会ニュース

 殺人事件の被告人が法廷内で傷害事件を起こしたという異例の出来事.
 このこと自体は、法廷内の安全管理ということで今後問題となるでしょうが、この記事にトラックバックされたブログをよんで、弁護人の責任無能力の主張があまりにも嫌悪されているので、その点についてコメントしてみたいと思います。
 まず、責任無能力の主張の評価があまりにもよくないと感じる理由ですが、「犯行自体はやっているのに、それを責任能力というなんだかよくわからいない理由で無罪にするのは許せない」という考えが根底にあるのではないかと思います。そして、それを主張するのはいつも弁護人なので、弁護人のそのような考えはおかしいとなるのではないかと思いました.
 しかし、まず弁護人だけをやりだまにあげるのは、ちと不公平です.
 というのは、検察官は、殺人、強盗、傷害、放火などの重大犯罪に限っても、1年間で340件程度(平成8年~12年の統計)、全ての犯罪を対象とすれば600件程度を責任能力がない又は減退しているとして不起訴にしています.現段階では被疑者段階で国選弁護はありませんから、これは弁護人がついていようがいまいが、検察官が不起訴とする数字です.
 裁判で平成8年から12年で、責任無能力(心神喪失)を理由として無罪になった事件はたった8件!これは5年間の数字です.心神耗弱でも5年間で375件にしかなりません.
 つまり、弁護人が争ったとしても、およそ裁判所は心神喪失で無罪ということを認めていないのであって、検察官による不起訴の方が圧倒的に多いのです.
 検察官のこのような不起訴の事案は、マスコミの報道にあまりあがらないか、あがってきても目立たないため、皆様の不満の的にならないのではないかと思われます.
 ところで、なぜそれではあまり認められない無罪主張を弁護人がするのかといえば、弁護人というのは、「被告人のために最善を尽くすべきだ」ということを徹頭徹尾教えられているからです.だいぶ昔、弁護人が自分が担当している事件の被告人に対し、「この被告人は死刑にすべきだ。ぜんぜん情状酌量の余地はない」と考え、法廷で、堂々とそのように述べたケースがあり、この弁護人は後にその被告人から訴えられたところ、裁判所は、この弁護士のような行動は許されないとして、弁護人に損害賠償責任を認めました.
 これは、弁護士なら誰でも知っている裁判例であり、弁護士が個人的に死刑に賛成しようがしまいが、そのケースについて死刑が妥当か否かに関係なく、弁護士は、「被告人のために最善を尽くす」ことを忠実に守ろうとするのです.
 責任無能力か否かは、最終的には裁判所が判断するのであり、弁護人は可能性さえあれば主張しなければならない義務を被告人に対して負うのです。 
 今回の記事には色々ご批判もあろうかと思いますが、建設的なご意見をお待ちしております.

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by cuts | 2005-07-28 22:15 | 刑事弁護
取り調べ中女性の胸触る 大阪府警警部補逮捕へ Excite エキサイト : 社会ニュース

 7月8日付の記事でも警察官が被疑者に取調べ中に性的関係をもったということで、逮捕されたというのがありましたが、今回は、取調べ中に女性被疑者の胸を触ったというもの。
 この警察官の罪名は「特別公務員暴行陵虐罪」。この犯罪の件数はそんなに多くはなく(多かったらこれまた困るが)、司法試験の受験生もその名前は聞いたことはあってもどんな内容かはよくわからないほどのものですが、要は、特別な公務員(裁判、検察、又は警察)が、職務中に、被害者に暴行や陵虐(精神的・肉体的に辱め苦痛を与えること)をしたときにつく罪名です。
 現役警察官が、オフのときに今回の記事のようなことをしたら強制わいせつ罪ですが、職務中ですから、「特別公務員暴行陵虐罪」になります。
 この7月だけでも2回も起こるとは、特別公務員暴行陵虐もメジャーな犯罪になってしまうのでしょうか.
 それはともかく、このような犯罪が起こるのは、取調室が密室であり(ドアを開けただけでは対策にならないことは、今回の件でわかったのでは?)、録画も録音も行われず、弁護士の立会いも認めていないからです。弁護士会では、警察・検察に取調べの録画録音を認めるよう働きかけていますが(取調べの可視化)、このような犯罪を無くすためにも早急に実現すべきです。

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by cuts | 2005-07-28 06:42 | 刑事弁護
<殺人未遂>改札口で男性刺した男自首 横浜 Excite エキサイト : 社会ニュース

 上大岡駅での殺人未遂事件で、被疑者が出頭し逮捕されたという記事です.
 新聞記事では、被疑者が自ら出頭したことを「自首」と表現し、ドラマなんかでもそのような用語として使用しています.
 しかし、このような自ら出頭したことが、即、法律上の「自首」にあたるとは限りません.
 法律上の自首は、「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首」しなければなりませんので。
 犯罪事実及び犯人が誰であるかが捜査機関に判明していた場合は、「捜査機関に発覚する前」ではないという判例がありますから、警察でどのような事件が発生したかわかっていて、誰が犯人であるかもわかっているというケースでは、いくら本人が自主的に出頭しても、法律上の自首にはあたらないということになります。
 記事のケースでは、事件の発生が警察にわかっていたことは間違いないですし、防犯カメラに犯人と思われる男の顔が写っていたたというようなことですので、犯人が誰であるかはわかっていたともいえ、法律上の自首とはいえないとされるかもしれません。
 なお、法律上の自首にあたらなくても、自ら警察に出頭する行為は、裁判上は情状としては考慮はされる傾向にあります.

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by cuts | 2005-07-27 06:44 | 刑事弁護
<一家4人殺害>中国人元私立大生の控訴棄却、死刑を執行 Excite エキサイト : 社会ニュース

 中国で死刑を言い渡された被告人に死刑が執行されたという記事.
 死刑制度については、これを廃止している国、制度を堅持している国があり、ヨーロッパでは廃止が優勢ですが、日本をはじめアジアでは死刑制度維持の国が圧倒的に多い。
 中国の死刑執行はとにかく早いですね。
 記事を見ても、
  今年の1月に一審死刑判決
  控訴棄却の時期は不明
  7月12日死刑執行
ですから、一審判決から6ヶ月で執行されています.
 日本でも死刑は、原則として判決確定の日から6ヶ月以内にしなければならないと法律上規定されているのですが、執行者である法務大臣はこの法律上どおりにはせず、毎年数人に死刑を執行するという態度を取りつづけています.
 死刑執行の情報公開はなんらなされておらず、執行をどういう基準でするか、いつしたのか、誰をしたのかなど全ての情報が行政裁量というブラックボックスの中です.

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by cuts | 2005-07-26 06:56 | 司法制度

イギリスの誤認射殺事件

<ロンドン同時テロ>あせりが大失態 誤認射殺事件 Excite エキサイト : 国際ニュース

 誤認射殺事件は、イギリス警察の大失態ですが、その原因はやはり正確な情報が把握されていなかったことにあるようです。
 また、テロ捜査でなければ、射殺するという方針は取られなかったでしょうから、その意味からも情報の精度を高める必要があったはずです。
 記事の中で、「捜査官は地域に住まず、市民の顔を知らないから情報を得にくい」とのコメントがありますが、地域に住んでいても大都市では情報を得にくいでしょう。
 日本の交番制度は、世界にも例がない、地域密着型の警察活動です。交番では、どこに誰が住んでいるのかを把握するために、警察官が情報収集活動をしていました。東京に住んでいたころも、今での千葉でも警察官が来ました。
 ただ、この活動、法律上強制できることにはなっていないので、住民の任意の協力がないと、情報収集はできませんし、都市型の生活ではそもそも家に人がいないということもあるでしょうから、なかなか困難です。

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by cuts | 2005-07-25 09:59 | 司法制度

警察による「保護」

警察保護室で首つり重体 鍵携帯せず制止遅れる Excite エキサイト : 社会ニュース

 警察の仕事は犯罪の摘発だけではありません。
 この記事のような「保護」もその一つ.
 精神錯乱や泥酔のために、自分や他人の生命、身体、財産に危害を及ぼす恐れがある場合、警察は、その人を警察署等の適当な場所においてこれを「保護」しなければならないと規定されています(警察官職務執行法3条)。
 そのために、警察には保護室が用意されており、今回の記事の舞台はこの保護室での出来事です.
 男性は、泥酔状態で、酔って包丁をもって暴れている状態だったということですから、保護したこと自体は適切な処置だったと思います.
 保護室に入る人は、精神錯乱や泥酔のために、自分や他人の生命、身体、財産に危害を及ぼす恐れがある方ですから、保護室の造り自体にもそれなりの工夫が必要でしょうし、保護する警察官としてもそれなりの管理体制が取られる必要があることは言うまでもないところです。
 記事の件では、自殺自体を察知することはできたものの、携帯すべき鍵を持っていなかったとことで男性が重体となってしまっており、イージーミスによるものと言えましょう.
 基本を怠ることが重大な結果を引き起こすことがあることをこの記事は教えていると思います.

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by cuts | 2005-07-24 17:58 | 刑事弁護
滞納家賃徴収、プロ任せ 兵庫県、全国初の民間委託Excite エキサイト : 社会ニュース

 兵庫県が県営住宅の家賃滞納者に対する賃料債権の取り立てを債権回収会社(サービサー)に委託するという記事。
 滞納金額は、約7300件、約11億5000万円にのぼるというから、大変な額です。
 家賃の滞納による家賃の請求及び建物の明け渡しということを大家さんからときどき依頼されますが、建物の明け渡しまではなんとかできても、家賃の回収はとても難しい作業です。
 不良債権問題を見ても分かるように、ないところから取り立てるというのは法律上至難の業です。
 しかも、県営住宅の居住者というのは、もともと収入が高くない方が多いでしょうし、家賃を払わないというのは、他に債務があるなどして払わない人が多いでしょうから、そのような方にさらに取立をするのがどういう効果を生むのか気になるところです。
 公営住宅課は「“逃げ得”を許さず、滞納家賃はしっかり徴収するという姿勢を示したい」としていますが、確かに一部逃げ得になっている人はいるでしょうが、やむにやまれずに払えないという人も多いのではないかと思います。
 家賃の取立よりも、他のサラ金会社の取立が怖いために、家賃よりもサラ金会社を優先してしまうのであり、そのような状態に陥っている人が立ち直れるようにサービサーが動いてくれればよいのですが。

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by cuts | 2005-07-23 10:48 | 債務問題