主に千葉県における刑事弁護など


by cuts
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<   2005年 11月 ( 37 )   > この月の画像一覧

広島小学生殺害事件で被疑者の日系ペルー人を逮捕
Excite エキサイト : 社会ニュース

 広島小学生殺害事件で日系ペルー人が逮捕されました。
 私が弁護士になって一番最初に担当した事件は、日系外国人の事件でした。
 今回逮捕された被疑者は工場で働いていて、最近になって工場をやめていたらしいが、その日系外国人もやはり工場で働いていました。
 今はどうかわかりませんが、当時は、日系外国人はわりと簡単にビザが取れ、日本で働くことが可能で、日本の経営者からすると日系外国人は安い賃金で雇用できるので、双方にメリットがあったのです。
 日系外国人としては、自分たちの父や祖父の母国である日本で、一旗はげることを夢見て来日したのではないかと思います。
 しかし、時代はかわり失業率は今4.5%。
 日本人でもリストラされる時代ですから、日系外国人も例外ではない、いやそれ以上に厳しいと見るべきでしょう。
 職を失ってしまえば、外国人に生活保護の適用はありませんから、日本人なら働くセーフティーネットが働きません。
 日本語も不自由であれば、地域で孤立感を深めることもありえます。
 結果、彼らが追い詰められ、経済的にも心理的も追い詰められていくことになります。
 
 今回の事件が本当に逮捕されたペルー人がされたのかどうか自体わかりませんが(本人は否認しているという報道です)、以前に私が担当した事件のことを考えると、少なくとも職を失った外国人がそのような状況にあるということはいえるのかなと思います。
 日本は単一民族で・・・というような論調がありますが、圧倒的多数の日本人のほかに、少数の他民族がいることは否定しようがありません。
 フランスでは、暴動という形で移民問題が噴出しましたが、今回の事件でこの点がどのようにとらえられるのか、影響が大きいだけに注目です。
 
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by cuts | 2005-11-30 07:04 | 刑事弁護
弁護士法違反で西村議員を逮捕
Excite エキサイト : 社会ニュース

 法律事務は、あくまで弁護士がしなければなりません。
 法律事務所には事務員もおりますが、”弁護士の補助”という位置づけなので、弁護士が事務員を監督し、事案を把握していなければなりません。
 弁護士でない、いわゆる事件屋のような人たちと、弁護士が提携するのを禁じているのが、「非弁護士との提携」罪です。

 通常の弁護士は、こんなことはやる必要性がまったくないのです。
 自分で仕事をやって、それで収入をあげればよいわけですから。
 ただ、議員をしていると、議員の仕事が忙しければ忙しいほど、弁護士の仕事はできなくなるでしょう。
 西村議員の事務所は、弁護士が西村議員ただ一人だったようです(日弁連のサイトからの検索による)。
 複数の弁護士がいれば、その弁護士が仕事をすればよいわけですから、こんなことはおこらなかったはずですが、一人弁護士だとそうもいきません。
 一方、事件屋や借金の整理屋という人たちは、広告などで一定の仕事をとってきて、弁護士の名前があったほうが便利だという事情もあり、事件屋さんは、名義を貸してくれる弁護士を探しているようです。
 弁護士としては、名義を貸すだけで、お金が入ってくるので、そのような誘惑に負けてしまう人もでてくるのかもしれません。
 もっとも多いのは借金の整理屋との提携で、これに手を染めて、弁護士会の懲戒にかかると、業務停止処分はまぬかれず、重いときには、退会命令を受ける時もあります。


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by cuts | 2005-11-29 06:24 | 司法制度
耐震構造偽造問題で木村建設が破産申立てへ
Excite エキサイト : 社会ニュース

 破産申立は個人でも会社でもできます。
 いずれも、破産開始決定(以前は、「破産宣告」といってました)を受ければ、その時点での財産を清算するという点は同じですが、
 1 個人の場合は、その後も、人生が続きます。破産決定が出た後に取得した財産は、清算する財産とは別扱いで、自分で自由に使用できる財産になります。
 破産決定前の債務について、免責決定が得られれば、その債務を支払うという圧力からも開放されることになります。
 2 会社は破産決定により解体されることになります。ですから、破産決定前に事業を辞め、従業員を解雇することが多いです。
 
 このように、破産申立ては、
  個人→これからの人生のための手段
  会社→純粋に財産の清算
という性格をもちます。
 会社の破産は、全従業員に影響を与えますし、債権者はもちろんのこと、取引関係者など、その影響は個人が破産申立てする場合とは比べ物になりません。
 会社が大きくなれば大きくなるほど、その影響は大きくなりますので、会社の経営者の責任は本当に重いですね。

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by cuts | 2005-11-28 06:46 | 債務問題
耐震強度偽造問題で指定確認検査機関が簡略化しすぎた手続をしていたことが判明
Excite エキサイト : 社会ニュース

 チェック体制というのは、何事にも必要で、これを怠るといろんなところでほころびが出ます。
 耐震強度偽造問題は、その問題の怖さを見せ付けたといえるでしょう。
 裁判所というところは、いわば審査専門機関ですから、まさにこのチェック体制が問われます。
 例えば、刑事事件ならば、検察官が被告人を有罪とすることを求めているのに対し、裁判所がこれをチェックするわけです。
 捜査機関側の証拠を、被告人・弁護人にチェックさせた後、その意見を聞いて判断するというのが裁判所の仕事なわけです。
 民事事件であれば、原告からの請求に対して、裁判所がこれをチェックします。
 民事事件では、被告が原告から提出される証拠をチェックし、その意見を聞いて裁判所は判断するという構図です。
 民事事件にしろ、刑事事件にしろ、司法は一方当事者だけの話を聞いて判断するのではなく、批判にさらした上で、判断するという構図になっています。
 まあ、それだから時間がかかってしまうのですが・・・。

 行政の判断はスピードが重視されますから、どんどん処理していかないといけなかったのかもしれませんが、法令上の手続きを守らず独自の解釈で簡略化した審査を続けていたというのは問題でしょう。
 指定取り消しなどの厳しい処分ということになれば、社内の法令順守(コンプライアンス)を確立していない会社は存立し得ないという例がまたひとつ増えてしまうことになります。

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by cuts | 2005-11-27 20:57 | その他
ブラジルでは刑務所で美人コンテストを開催
Excite エキサイト : 芸能ニュース

 犯罪の増加に対してどのように対処していくのかというのは、その社会にとって頭の痛い問題です。
 ブラジルも荒っぽい手口の犯罪が多いようです。
 サッカー選手のロベルト・カルロスもブラジルに帰国したときに、強盗にあいました。
 強盗の手口は、停車中の車に拳銃をちらつかせて窓を開けるよう要求し、金品を奪い取るというもので、日本ではほとんど考えられない手口。
 同選手は、当時車乗りながら、ラジオに出演中だったので、そのことが実況中継されてしまいました。
 司会者に強盗にあった感想を聞かれ、ロベルト・カルロスのコメント「これはどこでも起こりうること。多くの人が失業しているのが原因だ。」

 このような犯罪のあるブラジルですが、刑務所の中では美人コンテストを開催できるほどの柔軟振りです。
 犯罪を厳罰化で抑えようとするのはそれなりに合理的な考えではありますが、厳罰化政策を取ればとったで、更生にまで手が回らないと、結局しっぺがえしをくうことになります(詳細は、「厳罰化政策のリスク」)。
 日本では今のところ美人コンテストというのは考えられませんが、ブラジル人の感性に基づいた更生政策の一環なのでしょうね。

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by cuts | 2005-11-26 07:33 | 司法制度

反則金と罰金

駐車違反の反則金を支払わず、罰金の命令を受けた
Excite エキサイト : 社会ニュース

 駐車違反というのは、通常「反則金」(はんそくきん)という方法で処理されます。
 「キップを切られる」というのは、これを指します。
 この反則金というのは、行政上の処理ですから、裁判所を経由しません。
 「罰金」は刑事罰で、刑事事件というのは裁判所の命令がないといけませんので、裁判所のやっかいになるわけです。
 このように、「反則金」と「罰金」は制度が違うのですが、「反則金」のことを、一般に「罰金」と呼んでいる人が多いので、ややこしいです。
 図式的に書くと、
 *反則金=キップに記載されたお金を金融機関に支払うだけで終わり=行政的な処理=前科ではない
 *罰金=刑事罰=裁判所の命令による=前科として残る
という感じでしょうか。
 最近罰金が支払われないと身体を拘束するという手法があることは、従前も書きましたが(「罰金の未納は深刻ですね」、反則金を支払わなくても警視庁は逮捕してくるのですね。
 逮捕、即日裁判所の命令という手法を取っているようですので、反則金を支払っていない方、気をつけてください。

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by cuts | 2005-11-25 15:05 | 刑事弁護

聴聞会と誘惑のわな

建築士免許取り消しのための聴聞会開かれる
Excite エキサイト : 社会ニュース

 耐震データ偽造問題で聴聞会が開かれました。
 聴聞会は「ちょうもんかい」と読みます。
 これを「きくもんかい」と読んでしまいますと、聴聞会の開かれる意味とは異なった意味になってしまいます。
 聴聞会は、許認可等を取り消す不利益処分をするときは意見陳述の期間を与えらなければならにこととされているのですが(行政手続法)、聴聞会はそのために行われます。
 身近な例としては、車の免許取り消し処分で免許センターに呼び出されたというのもこの聴聞会にあたります。
 聴聞会では、そこに出頭して意見を述べ、証拠書類を提出することができます。
 出頭して意見を述べるのは、その人の権利ですので、出頭しなくてもかまいませんし、書類などを提出しなくてもかまいません。
 私が聴聞会について一番聞かれるのが多いのは、勾留されている被告人から、
  「免許の取り消し処分をするから免許センターに来いといわれていますが、どうしたらよいですか。ここから出してもらえるんでしょうか?」
というものですが、
  「保釈されない限り、ここからは出られません。免許センターには必ずしも出頭する必要はなく、主張があるなら書面を提出することもできますよ。代理人に出席してもらうこともありますが、どうしますか」
と回答しています。

 ところで、今回の記事では、くだんの建築士の資格を取り消すか否かということで聴聞会が行われた、建築士の弁明として業者から偽造を依頼された、建築士が拒否すると、業者に「それなら他の会社に頼む」と迫られたので要求に従ったというものです。
 これはありうる話かなと思います。
 千葉県建築士会長さんも、今回の偽造について「仕事がほしいためにイエスマンをしたのだろう。最初は、罪悪感があったのだろうが、仕事がもらえてほめられ、検察は素通りし、感覚が麻痺して流されたのではないか」とインタビューに答えています(本日付朝日新聞千葉版)。
 これを読んで、弁護士にも似たようなところがあるので、自覚して仕事しないといけないなとあらためて思った次第です。

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by cuts | 2005-11-25 08:05 | その他

犯罪被害者への取材抑制

広島の小1殺害事件で報道陣が過熱取材の抑制申し合わせ
Excite エキサイト : 社会ニュース

 被害者に報道が殺到するということは、被害者にとってはもっとも迷惑なことだろうと思う。
 報道陣の申し合わせでは、「心情やプライバシー、人権に配慮し、節度をもって取材・報道に当たる」とのことだが、これは当たり前のことであって、いちいち申し合わせることではないだろうと思ってしまいますが。
 弁護士をやっていますと、記者さんと話す機会がそこそこあるのですが、
 記者さんもきちんとした記事を書きたいというのは前提として持っているのですが、ただ
 ・スクープをとりたい
 ・自社で記事落ちは避けたい
という気持ちは心の奥底にあるようです。
 記事落ちというのは、他社は全部その記事を載せているのに、自分のところだけその記事を載せていないということを言います。
 この心の奥底にある記者の考えが、報道が過熱した時に加速度的に報道対象者を追い詰めるのは、ロス疑惑などの過去の報道からも明らかです。
 報道が自主的に抑制するような仕組みができたのは、その意味で進歩ですが、被害者の取材自粛の要請があって初めて動くというのは気になります。
 これだと物言わぬ被害者は、報道にブレーキをかけることすらできません。
 あと、気になりましたのが、被害者遺族が「県警を通じて」取材自粛を申し入れたこと。
 被害のあった直後では、県警がもっとも身近な機関であり、警察も被害者対策を講じているので、その一環なのでしょうが、捜査機関として情報コントロールに使われる危険性がないとはいえません。 
 現状では県警を通じるしか手段がないのでしょうが、できれば弁護士などの捜査機関でない代理人が行えればベストかと思えてなりません。

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by cuts | 2005-11-24 06:55 | 犯罪被害

最高裁での弁論

連続幼女誘拐殺人事件で最高裁の弁論が行われる
Excite エキサイト : 社会ニュース

 この事件の発生が1988~89年ですから、これまた長い裁判です。
 ”思い出の事件を裁く最高裁”という川柳があるそうですが、この事件もこの川柳にあう状態になってしまっています。
 ところで、最高裁で弁論(双方の主張を口頭で聞く期日)というのはほとんど行われません。というのは、最高裁は、基本的には書面審査だからです。
 もっとも、二審判決の結論を変更する場合は、弁論を開かなければならないことになっていますので、この場合は弁論が開かれます。
 つまり、弁論が開かれれば、結論が変更されることがわかってしまうわけです。
 新聞報道などで最高裁の弁論が開かれると、「二審判決が何らかの形で見直される」というようなコメントがつくのはこの理由によります。
 二審で死刑判決を受けた事件も、従前はこのような扱いだったようです。
 しかし、それでは死刑事件の場合はあまりにも被告人のためにならないだろうということになり、二審で死刑判決を受けた事件に限り、結論が変わるか否かにかかわらず、弁論を開くことになったと聞いています。
 ですから、今回の新聞報道でも、結論が変わるか否かについてのコメントは付されていません。
 
 最高裁での弁論には、被告人が出頭しません。
 検察官と弁護人だけが出頭し、意見を述べるわけです。
 すでに主張は最高裁に書面で提出しているので、その要旨を口頭で述べるということになります。
 
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by cuts | 2005-11-23 06:51 | 刑事弁護

違法業務に弁護士印

違法業務に弁護士印が使用されていた
Excite エキサイト : 社会ニュース

 弁護士でない者が弁護士業務を行うことを非弁行為(ひべんこうい)といいます。
 これは、弁護士法に違反し、懲役刑まであります。
 今回、大阪地検特捜部が捜査しているのは、この非弁行為です。
 単なる非弁行為だったら、特捜部がやるほどではないのになと思っていたのですが、議員関係の絡みがあったという報道が次々となされています。
 印鑑というのは、日本社会では重要なもので、弁護士も例外ではなく、弁護士の印鑑(職印と呼んでいます)は、事務所で必ず管理しているものです。
 民事裁判では、自分の印鑑が押印されている文書があれば、それを押したのは、その人の意思で押したと推定されてしまいます。
 つまり、それが自分の意思で押されたものでないのだということを印鑑の持ち主の側から反対に証明しなければならない、そのような法律の規定が存在します。
 このような法律の規定があるので、昔から、印鑑をむやみに人に渡すな、特に、実印を人に渡してはならないと言われるのです。

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by cuts | 2005-11-22 13:01 | その他