主に千葉県における刑事弁護など


by cuts
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人気blogランキング 法律・法学部門52位(記事掲載時)


那覇市青年団体連絡会が飲酒運転撲滅へ団結という記事
琉球新報の記事 

この試み、居酒屋さんに飲酒運転を撲滅するよう協力を求めるというもの
飲酒運転を厳罰化しても、そもそもそのような法律を守ろうとしない人にまで、刑罰が重くなったというメッセージはなかなか伝わらないですし、酒を提供するところから改善しようという試みはすごくインパクトがあると思います。


この活動、実際にやっていることは、
”各居酒屋には車を運転する意思の確認、運転代行やタクシー利用の呼び掛けなどを客に対して徹底するよう協力を求めるほか、ポスターやのぼり旗を用いて飲酒運転撲滅を店内でアピールしてもらう。”
ということだそうですが、このようなことが徹底されれば、飲酒運転は減ることでしょうね。

 ただ、居酒屋としては、飲酒してくれるのはお客さんであり、取り締まりの対象ではありませんから、経営との兼ね合いが難しいことかもしれませんが。
 居酒屋がこのような活動に携わることにより、経営的にもプラスになるという世の中がくれば、飲酒運転は激減すると思います。

 なお、最近一緒に飲酒していた者に賠償責任を認める判決がでています。
ご興味のある方は→こちら
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by cuts | 2006-07-30 06:45 | 犯罪被害
人気blogランキング 法律・法学部門41位(記事掲載時)

飲酒運転者と一緒に酒を飲んでいた者にも賠償責任を認める判決
Excite エキサイト : 社会ニュース

これはかなり反響のある判決となりそうです。
死亡事故を起こした加害者が民事で損害賠償責任を負うのは当然として、一緒に飲酒していた者にも賠償責任を認めています。

記事によれば、
”同僚について「男が正常に運転できない状態だったことを認識していた上、運転して帰宅することも予見できた」と判断。”
とし、加害者の妻に対しては、
”「自宅にいて制止する現実的な方法がなかった」として賠償責任を認めなかった。”
ということなので、詳細は判決文を読んでみないとわかりませんが、

1 具体的に加害者が正常に運転できない状態であったことの認識
2 実際に制止する現実的な方法があったこと

を要件としているように読めます。
 飲酒運転を抑止する方向性の判断ですし、東京地裁の交通専門部の判決ですので、影響は少なくないと思います。

なお、交通事故事件にご興味のある方は、
 弁護士金子宰慶の交通事故事件
のブログもご参照ください。
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by cuts | 2006-07-28 19:41 | 民事裁判
人気blogランキング 法律・法学部門41位(記事掲載時)

福岡市のいじめ教師に対する訴訟、裁判所220万円を認める
Excite エキサイト : 社会ニュース

 記事によれば、請求金額5800万円に対して、裁判所が認めた金額220万円。
 5800万円というのは、
 教師がいじめをした→原告(被害者)がPTSDになった=後遺症が残った
という前提の請求かと思います。
 しかし、
”野尻純夫裁判長は「体罰と差別的な発言はあったが、PTSDになったとは認められない」と述べた。”
ということです。

 これはどういうことでしょうか。ちょっとよくわかりません。
 法律的には二通り考えられて、
1 そもそもPTSDになったとは認められない(PTSDになっていない)
2 PTSDにはなったが、それが教師のいじめと因果関係がない
どっちでしょう?

 リンク元の毎日新聞記事によると「精神科病棟で半年にわたって入院治療を受けた」ということですから、精神的治療が必要な状況にはなったのでしょうが・・・
 ちょっとこれだけではどちらにとったらいいかわからないですね。

 原告側としては、
1 原告はPTSDであって後遺障害が残っている
2 それが教師のいじめのせいである
という双方を立証していかなければならないのです。

 目撃者とかがいなければ、原告と教師との供述、どちらが信用できるかという勝負になってしまい、原告は小学生ですから、かなり原告にとっても心理的につらい訴訟だったのではないかと思います。
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by cuts | 2006-07-28 16:24 | 民事裁判
人気blogランキング 法律・法学部門29位(記事掲載時)

極楽とんぼ、山本、来週にも任意で再聴取という記事
Excite エキサイト : 社会ニュース

 この事件、吉本興業から山本が解雇されていることからもわかるように、山本に法律違反があり、それに弁解の余地がないのは明らか。
 吉本興業のコンプライアンス(法令順守)の立場からすれば、解雇も法律上は許容されうるというべきでしょう。

 ところで、報道では、「北海道函館市内のホテルで、無職少女(17)に性的暴行を加えた疑いがある」となっています。
 まず、「性的暴行」という表現は、通常、強姦罪を指す報道用語と思われますので(強制わいせつもありえますが、あとは一応すべて強姦罪ということで書きます)、強姦罪で17歳の女性は被害届けを提出、警察はその容疑で捜査していると見ることができるでしょう。
 強姦罪は重大犯罪ですので、警察が容疑があると見れば、令状をとって逮捕となるはずですが、来週にも任意で事情聴取という報道がされているくらいですから、まだ逮捕はされていない。
 これは、警察が慎重に17歳の女性の供述の裏づけをとっているからと見るべきでしょう。
 
 強姦罪が成立するには、被害者側に合意がなかったことが必要です。
 被害者側に合意があれば、強姦罪としては成り立ちません。
 今回のケースでは、ホテルに行っているようですし、このホテルに連れて行った経緯や、ホテルの中でどのような行為をされたのかというところが、強姦罪の成否に影響を与えてくるところです。

 「同署は、少女から17日に被害届けを受け、同日午前~夕方まで山本さんから事情聴取した。さらに、暴行が行われたとされるホテルで実況見分を行い、関係者から話を聴いている」という報道なので、これらの一連の捜査により方針は決めてくると思われます。

 合意がなければ強姦罪で逮捕状を取りにいくでしょう。
 合意がなければどうか。
 これが成人女性とであれば、なんら犯罪になりませんが、17歳女性だったということで、事情にもよりますが児童買春に問われる可能性もあります。

 なお、未成年者に飲酒させるのは「未成年者飲酒禁止法」違反の行為ですが、罰則が営業者が未成年者にお酒を販売や供与させた場合しか罰則がありませんので、このケースでは刑事事件としては立件されようがありません。
 
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by cuts | 2006-07-21 06:46 | 刑事弁護

司法解剖の役割

人気blogランキング 法律・法学部門44位(記事掲載時)

死亡女児の遺体に頭蓋骨骨折のほかに皮下出血あることがわかるという報道
Excite エキサイト : 社会ニュース

 秋田男児殺害事件の被疑者が、自分の娘を殺害したのではないかという殺人容疑で再逮捕されております。

 その関連で、死亡女児の遺体の状況が警察あたりからリークされてきているのでしょうが、記事には、「遺体に多数の皮下出血があることも分かった」と書いてありますが、遺体はすでに火葬にふされて葬られているわけですから、これらはすでに警察にとってはわかっていたことのはずです。
 この死亡女児については、警察は当初事故死と見ており、事件性はないと判断していました。

変死の疑いの有る死体というものは、警察官が検視というものをします。
ここで事件性があるかどうかふるいにかけるわけです。
検視というのは、鑑定とは違いますから、解剖はしません。
遺体の外表を検査して、どこに傷があるかということを見るわけです。
検視して、これは事故であって、事件性がないとなれば、警察のほうの捜査はそれ以上進みません。
今回のケースそのような経緯をたどったのではないかと思います。

事件性を疑えば、司法解剖に付して、死因を究明し、事件性があったか否かをより究明できたはずですが。

司法解剖に付される率は諸外国に比べて日本は低いようです。
司法解剖に付されるまでにはさまざまな問題があるようです。

この点については、千葉大学法医学教室ほホームページ柳原三佳「死因究明」が参考になります。
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by cuts | 2006-07-17 06:31 | 刑事弁護
人気blogランキング 法律・法学部門25位(記事掲載時)

2歳女児虐待により死亡、両親を傷害致死容疑で逮捕
Excite エキサイト : 社会ニュース

虐待のニュースはとぎれることがありません。
いつから日本はこうなってしまったのかと思います。

私が高校生のころ(もう20年以上前です)、FENという米軍の放送を英語がわからないながら聴いていましたが、繰り返し
 child abuse(幼児虐待)
という言葉が聞こえていました

 今から思うと、「幼児虐待はいけませんよ」とか「そういうのがあったら相談してください」という内容だったような気がします。
 日本ではそんなニュースは当時聞いたことがなかったので、そのときはアメリカ人はそんなことを気にしなければならないなんて大変だなあと思っていましたが、今では日本でも・・・という感じです。

 ところで、このような虐待のケースでは傷害致死容疑で逮捕→起訴というケースが多いです。
 殺意があって人を死亡させれば、殺人罪
 殺意がなくて人を死亡させれば、傷害致死罪
ですから、問題は「殺意」です。

 この「殺意」というもの、本人の自白がなくても、たとえば、凶器(銃とか刃物類)を使用したとか、どの部分をめがけたのかという客観的なところから認定していくのが、裁判官の事実認定のやり方です。

 虐待ケースでは殺人にならないのか?というのは素朴な疑問としてあるところですが、検察官は虐待のケースは殺人で起訴するのは慎重ですね(本件はどうなるかわかりませんが)。
 というのは、やはり凶器を使用していないというのが一番大きいのではないでしょうか。
 虐待ではなく、たとえば、被害者を囲んで数人でリンチして死亡させてしまったというケースでも、素手で被害者を死亡させてしまった場合は、これは殺人で起訴されるかもという場合でも、傷害致死だったりしますし。

 検察官が「傷害致死」で起訴してしまいますと、裁判官は「これは殺人」とは認定できません。
 これは、検察官の起訴よりも被告人から見て重くはできないという法律の原則があるからです。
 ですから、裁判員制度になれば、虐待で死亡したようなケースは、裁判員の適用になりますが、裁判員が「これは殺人だと思います」といっても、傷害致死の限度でしか認めることができないのです。 
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by cuts | 2006-07-07 21:14 | 刑事弁護
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橋本元首相逝去、遺体は病理解剖に
Excite エキサイト : 社会ニュース

 私の仕事の中で「解剖」といえば、一番よく目にするのは司法解剖なのですが、解剖には、そのほかに、行政解剖や病理解剖があります。

 病理解剖(びょうりかいぼう)とは、病気で亡くなったヒトを対象にして、臨床診断の妥当性、治療の効果の判定、直接死因の解明、続発性の合併症や偶発病変の発見などを目的に系統的な解剖を行うことです(Wikipediaより)。

 病理解剖(類義語:剖検)は
  医師の依頼+死亡した患者の家族の承諾
が必要です。
 この遺族の承諾が必要とされているところが、司法解剖などとことなるところです。

 法律上の根拠があるのかなと思いましたら、あるのですね。
  死体解剖保存法
です。
 この法律にどんな医師が解剖できるのかとか、遺族の承諾が必要だということが規定されています。

 日本人は死体を解剖されることに抵抗を示す方が多いと一般的にいわれます。
 橋本元首相の場合は、医学的に解剖をすることが意義があると判断されたケースなのでしょうが、そういうケースばかりでなく、遺族が死因に納得できない場合(たとえば、医療事故があるのではないか)に病理解剖をした方が後々の紛争の糸をもつれさせないためにも必要になってくる場合があります。
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by cuts | 2006-07-03 07:16 | その他