主に千葉県における刑事弁護など


by cuts
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

受刑者が刑務所を訴えるとき

宮城刑務所の受刑者ら、看守が暴行したとして提訴
Excite エキサイト : 社会ニュース

 宮城刑務所は、初犯で長期(懲役8年以上)の刑となった犯罪者が服役する刑務所。
 刑務所は、分類処遇といって、受刑者を分類した上で、収容する刑務所を決めています。
 分類方法はいろいろあるのですが、基本は、
  長期(懲役8年以上)か短期(それ以下)か
  犯罪傾向が進んでいる(再犯)かそうでない(初犯)か
でしょう。
 宮城刑務所は、犯罪傾向が進んでいない受刑者でかつ長期受刑者が収容されます(千葉刑務所も同じ分類です)。
 長期受刑者が多いと、受刑者自身が精神的に不安定になる可能性が高く、千葉刑務所でも受刑者から千葉県弁護士会に対して、刑務所の処遇を改善する訴えや刑務官に暴行されたなどの訴えが、人権救済申し立てとして申し立てられています。
 
 今回の提訴では、受刑者側は、
”保護房に収容される際、看守から投げ飛ばされたり首を締め上げられ、傷害や後遺症を負った”
と主張しているとのことですが、この”保護房”というのは、自分のことを傷つけたり、他人に暴行をふるったりするような状態に受刑者がある場合(自傷他害のおそれ)に、収容される特殊な房のことです。
 自傷他害のおそれがある場合に、保護房に収容されること自体は正当な行為とされています。また、そのような受刑者を保護房まで連れて行かなければなりませんから、そこまでに刑務官が実力を行使するとことも当然必要となります。
 もっとも、懲罰として使用してはいけないことになっています。懲罰は、懲罰できちんと手続をふんで行わなければなりませんし、懲罰の種類なども決まっております。
 保護房は、あくまで自傷他害という緊急の事態に対応する必要悪のようなもので、そのようなおそれがなくなった場合は、早期に保護房への収容を解除しなければならないこととなっています。

 今回の提訴は、自傷他害のおそれがないのに保護房にいれられたということを理由としているようです。
 受刑者の訴えの提起は、目撃者もおらず、なかなか決定的な証拠を提出することが困難です。自分のほかは、すべて刑務官が目撃者ですから。
 受刑者側と刑務官側とどちらの供述を信用すべきなのかが、裁判の争点となることでしょう。

人気blogランキング 法律・法学部門10位(記事掲載時)
-現在のランキングについては、こちらをクリックしてください.
こちらをクリックしていただくと当ブログのポイントがあがります)
[PR]
by cuts | 2005-12-21 06:20 | その他